評価主体による評価の分類

(1)評価

近年、「自己学習力」が強調されるにつれ、学習者自身の自己評価が重要視されている。

ポートフォリオ評価

ポートフォリオ評価とは、生徒の学習シート、ワークシートやレポートなどの作品を、クリアファイルなどにまとめておき、それを用いて生徒が、あるいは生徒と教師が共同で、学習効果について評価する方法。結果ではなく、学習過程そのものを評価できる点に特徴がある。生徒一人ひとりが、自分の学習成果をその足跡から把握できるため、生徒の自信を生み出すことができる。また、保護者に対して総合的な学習の目標や成果を理解してもらうためにも有効。

完全習得学習

ブルーム(Bloom, B.S.)が提唱。

  1. 診断的評価によって適していると考えられる単元あるいは小単元を一斉指導にて教授する。
  2. 学習の程度を把握するための小テストを実施する(=形成的評価
  3. 形成的評価に基づき、理解度の低い子どもに補充指導を行い、既に理解している生徒には学習の定着や発展学習にその時間を当てる。
  4. 上のサイクルによる学習指導が終了した段階で、最終テストを実施する(総括的評価)。成績はこの最終テストのみによる絶対評価によって行い、形成的評価の結果は判断材料として用いない。

○次の単元に行く前に全員が、前の段階を理解することを目標とした指導法である。
○ブルームは、特に形成的評価を重視し、評価と指導を一体化させ、循環させることで、学習者の90%以上の者が学習目標をクリアできると考えている。

ブルームによる教育評価の分類:このプロセスの考え方は、ブルームの完全習得学習に由来

評価のタイプ

診断的評価

形成的評価

総括的評価

目的と機能

学習のはじめに当たって、その前提となる学力を診断し、児童・生徒の状態を把握して、それに適した指導法を決定する。 学習指導の各段階で、児童・生徒の学習状態を把握し、児童・生徒及び教師に、フィードバックし、学習進行を促進する。 ある時期や、学習単元について学習者の学力の進歩、目標の達成の程度を知り、評価点の基礎資料を得るとともに、カリキュラムや学習コース指導計画の検討・改善を図る。

時期

学年や学期のはじめ
単元や学習コースのはじめ
学習指導中(毎学習時間中、1~2週間後と) 単元学習コースの終わり
学期末
学年末

用具

標準学力テスト
レディネステスト
事前テスト
当該学習内容に関する教師作成のテスト
ドリル、演習問題
単元末に行うテスト
中間・期末・学年末テスト
事後テスト

(2)評価を阻害する要因

教師や生徒の心理的要因やテスト自体の性質によって、正当な評価が歪められてしまうことがある。

ピグマリオン効果

ピグマリオン効果教師期待効果)とは、児童・生徒の成績が、教師が抱いた期待と同方向に変化する現象(教師の期待が高い児童・生徒は、成績がよくなる)。ローゼンソール、ヤコブソンらが命名。

教師自身は特定の子に対して特別な行動をとっていることを意識していないが、高い期待を持つ子へはヒントを与えたり、回答をより長く与えたりするなどの行動が見られた。

ハロー効果

ハロー効果後光効果光背効果)とは、児童・生徒の持っているある一つの特性を、他の特性についても一般化してしまう傾向があるという現象。

例)成績が良い生徒については、生活面や性格面でも肯定的に判断してしまう

ホーソン効果

ホーソン効果は、メーヨーらによるホーソン工場での実験研究に基づく。

照明、温度、賃金などと言った物理的環境よりも、「実験に参加し試されている」「他のグループに負けたくない」などのようなインフォーマルな人間関係(社会心理的条件)によって生産性が向上することが示された。

対比効果

対比効果とは、評価基準とは本来関係のない教師自身の能力や他の自動・生徒が基準となり、評価が歪むこと。

天井効果と床効果

ステレオタイプ

ステレオタイプとは、あるカテゴリー集団について抱かれている固定化されたイメージ。これにより、人は現実の評価対象に基づかないで、自分の持つ、偏った枠組み(レッテル)に基づいて各種の判断を下す傾向がある。

その他の要因

次のようなものによっても評価は左右されてしまうことがある。

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