生徒の認識と動機づけの関係

(1)ワイナー(Weiner, B.)の原因帰属理論

原因帰属とは、成功や失敗としたとき、その原因がどこにあるとみなすのか判断する過程をさす。

ワイナーは、原因帰属を「原因の所在」「安定性」「統制可能性」の3つの次元に分類した。

⇒『達成度の高い人と低い人では、成功・失敗の原因帰属に違いがある』と考えた。達成動機の高い人は、成功を自己の能力や努力に帰属させ、失敗は自己の努力不足に帰属させる傾向にある。達成動機の低い人は、成功を幸運や課題の容易さに帰属させ、失敗を自己能力不足に帰属させる。(高い人は努力すれば何とかなるという期待を持ち、動機づけを高い基準に維持できる。一方、低い人はあきらめや無力感を持ち努力を放棄する。)

(2)学習性無力感

学習性無力感とは、強制的・不可避的な不快経験やその繰り返しの結果、何をしても環境に対して影響を及ぼすことが出来ないという誤ったネガティブな感覚に支配され、問題解決の試みを放棄することをいう。セリグマン(Seligman, M.E.P.)が提唱。

セリグマンの実験

  1. AとBの2グループに分けたイヌに、予告信号のあと、床から電気ショックを与える(2グループのイヌはハンモックのような装置で固定)。
    • Aグループ:頭の横に板があり、頭でその板をうまく押すと電気ショックを回避できる
    • Bグループ:何をしても電気ショックは回避できず、必ず一定時間の電気ショックを受ける
  2. この実験を繰り返す。
  3. 電気ショックを回避できるAグループのイヌは、次第に板を押せば電気ショックを回避できることを理解し、電気ショックの予告が来るとすぐに板を押すようになる(板を押せば電気ショックが止まるということを「学習」)。
  4. 一方、Bグループのイヌは、次第に身動きをしなくなり、電気ショックを逃れようとする行動をしなくなる(何をしても電気ショックを回避できない経験から、「何をしても無駄だ」ということを「学習」)。

このように、「何をしても無駄だ」ということを学習したために起こる無力感を、学習性無力感という。学習性無力感を脱するためには、自己効力感を高める必要がある。

(3)自己効力理論

一般的に、努力によってなしうることへの動機づけは高いが、中には努力をしても無駄だと感じる者もいる。このような者には努力による成功体験を経験させ、「努力すればできる」ということを学習させる必要がある。このように「努力をしたら報われる」という感覚を自己効力感と呼ぶ。動機づけを高めるためには、失敗経験を自分の努力に帰属させるだけでなく、自己効力感を高める必要がある。バンデューラ(Bandura, A.)が提唱。

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